最近USB Type-Cで充電やディスプレイ出力ができるデバイスが増えてきた。EUでType-Cの搭載が義務化されたことも追い風になっていると思う。EUでのType-Cの義務化はAppleを狙い撃ちにしたやりすぎ法案な気もするが、あの法律のおかげでLightning端子に苦しめられてきたiPhoneユーザーも救われた。
Type-Cでの端子統一によって充電ケーブルが統一できるようになったわけだが、Type-Cでの統一の恩恵はそれだけじゃない。
マグネットで接続できるType-C端子を導入することでどのデバイスもワンタッチで充電できるようになってめっちゃ便利になるんだ。その便利さをこの記事で紹介する。

おいらーです。経営コンサルタントとして働く4年目のサラリーマン。あまりの仕事量に効率化に目覚め、仕事の効率化・家事の効率化を模索し続けている社畜。X(Twitter)やってます。
マグネットで接続できるType-C端子


構造は非常に単純で、デバイス側に差し込むパーツとケーブル側にセットするパーツがセットになったガジェットだ。
各パーツにマグネットが内蔵されていてこの2つのパーツがぴったりくっつくようになっている。
たったそれだけではあるのだが、使っているデバイスやケーブルすべてにこのマグネット式のType-C端子を付けておくと生活がめちゃくちゃ効率化される。
使い方はいたってシンプル
デバイス側にはType-C端子のオス側を差し込めばOK。


片割れの大きい方のパーツにはType-Cケーブルを差し込めば準備はOKだ。


あとはパチッとマグネットをくっつければ充電ができる。通電するとライトがつく。


Type-C端子に対応したデバイスであれば何でも使えるのでiPad Airだってこのマグネット式のType-C端子が使える。


L字型なのでケーブルが邪魔にならないのも非常に便利。I字型のマグネット式もType-Cもあるが、断然L字型をお勧めする。
マグネット式Type-C端子の圧倒的メリット
ケーブルの抜き差しがなくなるのは想像以上に楽
家中のType-Cで充電するデバイスとケーブルにこのマグネット式のType-C端子をつけておけばどのケーブルでどのデバイスでもワンタッチで充電ができるようになる。いちいちケーブルを差し込んだり抜いたりする必要がない。
たかが抜き差しと思うなかれ。一度使い始めると想像以上に楽で手放せなくなる。
というのも、抜き差しの場合はケーブルを持ってType-C端子の穴を探しながら上下左右に動かす動作が絶対に発生する。一寸のブレもなく穴にホールインワンできるような人間はいない。しかしこのマグネット式の端子であれば近づければパチッと勝手にはまってくれるのでノールックかつ一瞬で接続をすることができる。この楽さはすごい。
磁力は十分強い
マグネットの磁力は十分な強さだ。変に力が加わらなければ勝手に外れることはないので気づいたら外れていてイライラすることもない。
一方でマグネットでつながっているだけなのでケーブルに引っかかるような事故が起きてもマグネットが外れるだけで済む。パソコンごと引っ張られてデスクから落ちるみたいな大惨事を防げるところも非常にいい。これまで何度か充電していることを忘れてiPadを思いきり持ち上げてしまったことがあるが、このマグネット式Type-C端子のおかげで事故ることなく済んでいる。
端子にも優しい
最近のデバイスの耐久性は素晴らしいので端子がバカになったなんて話はあまり聞かないし俺もしばらく体験していないが直接のケーブル抜き差しがなくなるので端子に優しいのもグッドポイント。
ケーブルに引っかかるような事故があっても端子に負荷がかかる前にマグネットが外れるので端子が壊れる心配も減らせる。
とても小さいので邪魔にならない


基本的にデバイスにもケーブルにもこのマグネット式のType-Cがつけっぱなしになるわけだが、非常に小さいので気になることはない。
デバイス側につくパーツは10mm強だが、実際にデバイスの外に飛び出るのはせいぜい3mmってところだ。マウスなどの通信に使う2.4GHzのドングルなんかよりもはるかに小さいので全然気にならない。


ケーブル側は少し大きくて20mm強だ。ただ外径はしっかり抑えられていてケーブルの端子部分とほとんど外径が変わらない。ケーブルとの接続部分に引っかかりがないので収納時に引っかかることもなくてスマートだ。


Thunderbolt 3対応?USB4?という嘘


USBには様々規格があり、その中でも最強クラスなのがThunderboltだ。現在主流のThunderbolt規格にはThunderbolt 3とThunderbolt 4があるが、いずれも十分な性能の規格だ。Thunderbolt 3であれば以下のような条件を満たす規格で、正式に規格を満たすものには上の画像のような雷と矢印が合わさったようなマークがついている。
- 最大40Gbpsのデータ転送速度
- 100W PD充電
- ディスプレイ出力
なんだか商品説明とロゴがちぐはぐ
このマグネット式Type-C端子のAmazonページを見るとThunderbolt 3という文字があるのだが、端子を見ると謎の雷マークはあるもののThunderboltのロゴはない。


さすがに悪意を持って騙しに来ている気がする。そもそもHYDOODとかいう聞いたことない中国のメーカーだ。規格が適当でも納得してしまう。
というかThunderbolt 3以外にも、「USB3.1 40Gbps PD140W 4K/60Hz」なんて書いてある。端子にはUSB 4と書いてある。ちなみにUSB4の正式表記にいは半角のスペースは入らないらしい。騙す気まんまんな上に嘘が適当すぎる。
ただ、まったく使えない代物かというとそうではない。ここまでべた褒めしていた通り、作りも結構しっかりしているし、ディスプレイ出力もデータ転送も快適に使えて安定している。充電も少なくとも65Wくらいまでは問題なく出ているようだ。
たぶんちゃんとした測定器を使って測定したら規格に満たないレベルになるんじゃないかと思うが、規格最大限まで要求するような使い方でなければ問題はなさそうだ。
ケーブル関連の規格は一般人が測定することがまずないのでこういう詐欺まがいのことが多いとは聞く。これもその一つなんだろうとは思う。
国内メーカーの類似品があった
俺がこのマグネット式Type-C端子を導入をした3年前はまともなメーカーの製品がなく、有象無象の怪しいメーカーの中からどれが当たりかを見極めなければいけない闇の市場だった。
改めて調べてみると国内メーカーのCIOが2024年5月からマグネット式Type-C端子をAmazonで販売開始している。ただし1個セットで1,500円強と少し高めな価格であることに加えてUSB2.0規格なので映像出力には非対応らしい。HYDOODのマグネット式Type-C端子が2個セットで約2,000円で映像出力可能なのでコスパは劣る。それに映像出力に使いたいのであればそもそも使えない。
ただCIOのマグネット式Type-C端子はすべてのピンが繋がったことが確認できてから通電する仕組みらしく安全性が高いとのこと。言われてみればショートとか怖い。とは言いつつこれまで3年弱使い続けて一応問題は発生していないので引き続き様子を見ようかと思う。
家中のデバイスで導入しているので買い替えようとすると結構コストがかかってしまうから買い替えのハードルが高いのだが、CIOが映像出力対応の製品を出してくれたらその際には乗り換えを検討したいと思っている。

